【実家じまいの現実】施設に入った母の部屋を片付けて…思った以上に大変だった話

母が老人ホームに入居して、ひとり暮らしていたマンションを片付けることになりました。
駅から徒歩5分の便利な場所の4LDK、私と兄と弟が育ったマンション。

母も、私も、兄も、弟も戻らない、、、売れば売れるし、貸せば貸せる。

子供達が巣立って15年もの間、母は一人で暮らしていました。

5人の孫が生まれて小さい間はよく預かってもらったし、私も弟も子供たち(孫)を連れて泊まりに行ったけど、孫たちが学校に入るとだんだん忙しくなり、母に会いに行く頻度も少なくなり、

徐々に母は認知症になり始め、ゴミ出し日もゴミの捨て方も分からなくなっていました。

親が施設に入ったあとの“実家じまい”

綺麗好きだった母。家の中は割と片付いて見えますが、

冷蔵庫の中は水や何かの液体が入ったグラスや湯呑み、色々な食べ物のカラでいっぱいでした。冷凍庫には鍋の蓋、ざる、ナス、玉ねぎ、醤油のカラが入っていました。

食器棚には通っていたデイサービスの書類、病院でもらった薬や書類、セサミンのカラ、ここでも隙間にはたくさんのペットボトル。

広めの4LDKでしたが、リビングのテレビの前に布団を敷きっぱなしで、ソファにも布団にも家中のぬいぐるみが並べられていました。

とにかく片付ける

普段使いのお茶碗が入っている食器棚には私たちが子供の頃から使っていた食器がたくさん。孫(私の子供2人と弟の子供3人)が使った幼児用の食器やお箸やフォークも、以前のまま取り出しやすい手前にありました。

ダイニングにある綺麗な食器棚には、昔集めていたブランドや一点物のコーヒーカップが、自慢のコーヒーマシンと共に飾ってありました。

まず、どっから見ても要らんだろうと思われるゴミからどんどんゴミ袋に入れる作業。私も週に1回、半日しか時間を作れないから、とにかく猛スピードで。1回につき45Lゴミ袋6〜10個を満杯にし、ゴミ出し日の夕方にまた実家へ行きゴミ出しに行く日々。

押入に入っていた、頂き物(熨斗が付いたままの箱に入った新品のタオルや鍋、皿など)は車に積んで買取の店に持って行きました。

高価なコーヒーカップや食器、ブランドバッグは姪っ子に取りに来させました。

収納場所が多くてとても便利だったことが仇となり(あらゆる収納場所にたくさん何かが入ってる!)、とにかく時間がかかる・・・

思い出が詰まりすぎて、手が止まってしまう

後回しにしていたのは思い出系。私たち兄弟ごとのアルバム、母の幼少、学生時代、結婚式、再婚時代、仕事していた頃の宴会、世界一周旅行、、、家族、親戚、友達との大切な思い出。

兄のアルバムと、母のアルバムから兄関連の写真はまとめて遠方に住む兄に送り、弟の分はダンボールにまとめて、取りに来るように指示。私の分も必要な分だけ取り、母のアルバムはところどころ写真に収めて処分。

なんと切ないことか、、、

写真も切ないけれど、たまらないのは手紙。母が離婚して大変な時に母の姉とのやりとり、祖父の保育園の送り迎えを頼んで働きに行っていた母が私に寂しい思いをさせてごめんねとか、私が反抗期で家に帰らなかった時の一生懸命向き合ってくれた時、私が失恋した時、仕事で辛かった時、結婚した時、子供が生まれて子育てを楽しんでいる時、日記のようにノートに励ましの文が書かれていました。

夕方、一人で泣きながら、作業ペースが落ちる時期でした。

「遺品整理」って亡くなった後だけじゃないんですね

洋服や靴、雛人形、三味線、着物、海外旅行用の大きなスーツケース、小さなスーツケース、たくさんの布団、家具、食器、家電、ぬいぐるみ、、、

まだまだ綺麗で使えるし、ちゃんと売れば売れる物もたくさんあるけど、そんな暇はなく、、、

母が大事にしていた雛人形とぬいぐるみは神社に持って行って人形供養をして処分してもらいました。

あとは、もう無理!お布団とか物干し竿とか、片付けられない!

となったところで、プロにお任せすることに。

プロにお願いするという選択肢

今回、私は週4のパート勤務で時間を作ることができたから途中までは頑張れたけど、仕事が忙しい方や遠方に住んでいる方にとってはなかなかできることではないでしょう。

とはいえ、親にとっても自分にとっても大切なものや思い出が詰まった実家の片付けを他人に任せるなんて抵抗を感じる人は多いはず。

やっぱりおすすめしたいのは、まず、残したい大事なものを探しに行くこと。あなたのこれからの人生を生きる上で心の糧になるような何かがあるかもしれません。忘れていた思い出に出会えるかもしれません。

そして、必要なものを回収したら、信頼できるプロにお任せするのが良いかと思います。

コメント